調和の視点とは?
室内金具は部品であり、他のインテリアとのバランスによって調和が生まれます。
例えば、扉についている金具が室内のバランスを壊すようなものでは
暮らしの中で無駄な違和感を感じてしまいます。
では、金具の和風調和とはどのようなものなのでしょうか?
例えば、扉についている金具が室内のバランスを壊すようなものでは
暮らしの中で無駄な違和感を感じてしまいます。
では、金具の和風調和とはどのようなものなのでしょうか?
金具形状の和風調和
円形や正方形の金具が扉についていると「和」を感じる方が多くいますが、その理由は「襖」の歴史にあります。古来の襖は穴の開いた円形の引手板で開閉していました。江戸時代には男性の平均身長が160㎝弱となり、襖の高さは170~180㎝程度。普及する襖引手は使いやすい6㎝程度の円形や正方形がバランスが取れていたのです。
印象の調和
書道作品には落款(らっかん)印がよく押されます。白黒作品の中に朱色が入ることにより、作品がぐっと引き締まり品格が上がります。落款印は作品の大きさや余白に合わせ、バランスや書の美しさを損なわないよう書くことが大切。インテリアでも、全体デザインの品格を上げるような和風金具の使い方ならワンラック上のセンスに繋がります。
協調品格と和の関係
「真副控(しんそえひかえ)」という華道の理論があり、3つの構成を持つ集合体がひとつの景色(宇宙)を作ることを言います。この中の「控(ひかえ)」は全体のバランスをとる役割。インテリアにおける金具は、正にこの「控」であり、長い歴史を経て私たち日本文化の上に成り立った和風観念と合わせることで、室内全体の調和を上品に支える役割を持つのです。